読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

Kindleおすすめ寄稿

おすすめの本や小説を紹介していきたいです。Amazonのキンドルで読めるものを中心に。

『コンビニ人間』は、「普通」を人に強要していないか考えさせられる作品です

小説 芥川賞

『コンビニ人間』は、第155回芥川賞受賞作品です。
これを読んで思ったことは普通に生きるとはなんだろうかということです。人間の大部分の人が思っていることが普通だとされているけれど、じゃあそれ以外の人間は普通の人間と査定されないのでしょうか。普通じゃなかったとしてその人たちも生きていますよね。その普通とされない人間の考え方を否定できるのかと考えると共に、自分の生き方を考えてしまう作品です。

コンビニ人間

コンビニ人間

①あらすじ

コンビニのアルバイトを大学生の頃から18年続けている主人公。アルバイト先では新人にコンビニでの作業を教えたりすることもあり、もう一人のパートと正社員なしで仕事を回すことも出来ます。でも彼女はコンビニでしか生きられない人間だったのです。
毎日コンビニに売っているものを食べてコンビニで働く以外のことができない主人公。周りの人と話すときもコンビニの同僚のまねをして話すことで普通を保っています。服装もそうです。コンビニで働く同年代の同僚と同じような服を着ます。マニュアルがなければ一般の生活が出来ないのです。
そもそも主人公は小鳥が死んだのを見て父親の好きな焼き鳥にしようと思ってしまう子供でした。親も愛情をもって育ててくれていたのに。私が思うにそういう性質の子供だったのだと思います。
そんな主人公は変な人に思われないよう黙って過ごし、後コンビニのマニュアルによって生きていきます。そして白羽という男性がバイトとして入ってくるのですが、その人と同棲したりする中で自分がコンビニ人間なんだ!自分でも強く気づいていくという作品です。

②オススメポイント 主人公と白羽との対比

この作品には白羽さんという男性が出てくるのですが、働きもせずコンビニのお客さんにストーキングするという正直言って最低の男性です。主人公は普通には生きられないかもしれないが、アルバイトでもしっかり働きます。この対比が私には面白く感じました。
普通ではないことと迷惑をかけることは違います。白羽は主人公に対し正社員にさせようとするところがありますが、主人公にとって正社員になることが幸せではありません。そして白羽は自分の利益のためそのような行動をします。
でも白羽ほどではないが、人は普通というものに縛られ強要することがある気がします。例えば30歳くらいになると女性は結婚したか否かを聞かれることが多くなります。生き方は人それぞれだと思っていてもなんとなく聞いてしまうというのは普通に縛られているということではないのでしょうか?

③生きる場所と普通とは?

主人公はコンビニという生きる場所を最後に見つけます。確かに話し方などコンビニの同僚を真似ることもあります。でも人間って周りにいる人に感化されるものだと思います。例えば、同窓会をすればその会社のカラーに染まっている人は多いです。それにコンビニ人間でなくても仕事人間の人の場合もあるし、自分の居場所を見つけれる人のほうが私はすごいと思うのです。それにコンビニで働く人にとっては主人公のような人間のが幸せであり、普通なのではないでしょうか。

普通とはその場所によって違うのだと考えさせられる作品です。ぜひ読んで欲しいです。